当たり前にできる喜び

綺麗でスタイリッシュなアパートの一室には、上品な装飾や歌手のグッズがたくさん飾ってあり、患者様がベッドに横たわってネットサーフィンをしていました。

 

重度の障害を有する患者さんは、20年以上に渡り寝たきりの生活を送っています。

気管切開をして人工呼吸器を装着しており、言葉を話すことが出来ません。

 

数年前、患者さんは両親の家を出て自立することに決めましたが、介助なしではベッドから降りることもできないため、24時間の介護が必要です。

 

時々、好きな歌手のコンサートに行ったり、友達とイベントに参加したりしています。

毎年ディズニーランドを訪れ、週に2回は仕事のために外出しています。

 

私たちは気管切開チューブ交換、PEG水交換を実施しました。

これらの処置が病院でなされた場合、医療者は患者さんの病気以外の部分を知ることはないでしょう。

患者さんの家を訪問することで、私たちは言葉を超えて患者さんに関する多くの情報を知ることができます。

 

患者さんを助けることが出来るのは喜ばしいことです。

しかし同時に、自分自身が病気を患っていない事、当たり前のように行きたいところに行き、やりたいことができることにも改めて感謝を感じます。

 

東京大学医学部付属病院

林 家勳


海へ!

今日訪問させていただいた患者さんは後遺症で四肢に麻痺が残るかたでした。

その方は「最近夏バテでしんどいです。どうしたらいいですか?」と尋ねられこちらが答えたあとは高校野球など雑談をされ、ふと「海にもぐりたい」と言われました。

 

たんぽぽクリニックの面白い取り組みとして患者さんの希望をできるだけ叶えてあげるとこだと思います。

以前、ALSの患者さんが山に登りたいといわれたときは何人かサポートする人と一緒に山へ行ったそうです。

 

自分自身の感覚として、病気や障害が原因で何かできない事があるとしたら仕方ないかと考えていました。

夢や希望が全部とはいわず一部でもサポートしてくれる人がいて叶うとしたら、とても幸せなことだと思います。

 

一緒に同行した先生が「潜るスタッフなどもふくめて考えていきましょう」と答えると患者さんは涙ぐんでいました。

今日は診療同行できてよかったと思います。

 

近畿大学医学部付属病院

林 宏樹


寄り添い続ける

My first time to visit a patient for the second time here today.

 

The patient was referred to たんぽぽクリニック for home care last week and regular visit every 2-week is scheduled now.

Talked about what he had done last weekend, shared some interesting news, besides symptoms or laboratory reports. Our talks were more like friends or even family, not only medical staff and patient.

Nothing is more precious than this kind of relationship. No matter how long the patient lives, たんぽぽ will always be there until the end of his life.

 

Just my second time but still feel much closer to the patient. How difficult it is to imagine when Dr. 永井 told me that many patients have been visited for more than 10 years.

 

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たんぽぽクリニックの研修で初めて、同じ患者さんを2度訪問しました。

その患者さんは先週たんぽぽクリニックの初診が入り、現在は2週間に1回の定期訪問の予定となっている方です。

 

症状についての話や検査結果の報告の他に、患者さんが週末にあったことを話してくれたり、興味深いニュースをいくつか共有したりしました。

患者さんとの会話は医療者と患者の関係にとどまらず、友達や家族の様でさえありました。

 

この様な関係性ほどに貴重なものはないと思います。

たとえどんなに患者さんが長生きをしてたとしても、たんぽぽクリニックは最期の瞬間まで、患者さんに寄り添い続けるでしょう。

 

私はたった2回目の訪問ではありましたが、患者さんとの距離が近づいた気がしました。

永井先生は、10年以上に渡って訪問している患者さんがたくさんいるとおっしゃいましたが、想像するのはかなり難しく感じます。

 

東京大学医学部付属病院

林 家勳


自然な笑顔

今日は誕生日の患者さんがおられて、訪問診療のさいにお花をもっていきました。

 

訪問時はしんどそうにぐったりされていましたが、永井先生が来られるとすごくいい笑顔で対応されていました。

この方は、永井先生がたんぽぽクリニックを開業したときから診られている患者さんだそうで、大好きだという大鵬の写真と一緒に永井先生の写真も壁に貼っておられました。

 

ずっと診てもらっている事と、家族のように親身に接している事などから出てきた自然な笑顔でとても印象に残る笑顔でした。

 

永井先生と一緒にお花をもって座って笑顔で写真を撮られていました。この写真も壁に飾られるんだろうと思います。

 

独居であると、自分の誕生日も祝ってもらえないのが当然になってくるなかで、お花をもってきて一緒に祝ってくれるのはすごく患者さんにとって嬉しいことだと思います。

 

近畿大学医学部付属病院

林 宏樹


患者中心の医療

今日訪問した方のなかに両足に爪白癬を持っているかたがおられました。

先生が爪をニッパーで処置し抗真菌薬を塗られていました。

 

その方は爪が変形して歩くのも痛くて困っていたようで、爪を処置したあとは非常に嬉しそうでした。

 

爪白癬の処置は皮膚科が対応してくれると思っていましたが、皮膚科では往診や訪問診療しているところは珍しいそうです、

訪問診療をする上ではいろんな科の知識や手技が必要だと感じました。

 

また訪問診療や訪問介護、デイケアなど複数の施設のサービスを組み合わせて受けていられるかたが多く、施設間の協力が患者さん中心の医療には大切だと思いました。

 

近畿大学医学部付属病院

林 宏樹


家族の日

Today is 家族の日 in the clinic.

Children of the staff visited the clinic and learned how his/her parent works everyday. The children may not be able to understand about everything well but they can see how their parents work hardly to support the whole family. At the same time, it may also build an imagination for them in the future, not only by reading on a book, or listening to how their parents share with them.

 

I am so glad that I could have a chance become a member at this special day that is only held once every 5-6 years.

I am not sure if it is common to have this kind of event for children in Japan but would definitely let my children join it, if there is in my workplace in the future, and wish them will be proud of what I do everyday, which is not only for my family, but also for all my patients.

 

今日はクリニックの『家族の日』でした。

職員の子どもさんたちがクリニックに来て、自分たちの親が毎日どのように働いているのかを学ぶ日です。

子どもたちはすべてを理解することはできないでしょうが、それでも、自分たちの親が、多くの患者さんとそのご家族を一生懸命に支えているのだということは伝わると思います。

そして、このことは本を読み聞かせたり、話をすること以上に、子どもたちが自分の将来を考える糧にもなるはずです。

 

 

この家族の日は、5,6年に1度しか開催されないそうですが、そんな特別な日に居合わせたことをとても嬉しく思います。

このようなイベントが日本でよく行われているのかはわかりませんが、もし私が将来働く場所でも行われるなら、自分の子どもをぜひ参加させたいと思います。そして、家族のためだけでなく、すべての患者さんのためにも私は毎日働いているのだということに誇りを持ってもらいたいと思います。

 

 

 

東京大学医学部付属病院

林 家勳


家族の日

今日は「ゆうの森 家族の日」で病院スタッフの子供たち6人が来院してくれました。

 

子供たちは朝の全体ミーティングから参加し、訪問診療に同行、見学し帰院した後は院内体験で院内を周りながら医師、リハビリ、ケアマネージャーなど各職種がどのような仕事をしているのかを聞かれていました。

 

この取り組みは、親がどのような仕事をしているか実際にみれて医療に興味をもつ良いきっかけになると思います。

 

  

 

子供に医療についてわかってもらえるように、簡単に説明するのは難しかったです。

子供の純粋な疑問で、医療従事者としてあたり前のように使っている言葉も一般的には難しい言葉が多いんだと再認識できました。

 

午後からは永井先生の在宅医療「自分らしく生きる」を支えるの講義を受けました。

 

この講義のなかで一番心に残ったのは独居の方を自宅で看取るための条件のなかの「亡くなる瞬間を誰かがみてなくてよい」ということでした。

 

いつ亡くなるか分からない状態で家族がずっとつきそっているのが自然と考えていましたが、そうすることで家族は介護疲れしてしまうことが多いと思います。そこまでしなくていいんですよという言葉で家族さんは大変救われると思いました。

 

近畿大学医学部付属病院

林 宏樹

 


すべての良いことにも、終わりがくる。

All good things come to an end.

 

A 92 y/o female, who was quite healthy but began poor oral intake for few days. She even did not have any water intake and became sleepy almost all the day. Her family was worried about it, wanted to discuss with the doctor, and figure out some possible causes. However, the doctor preferred it may be just a natural course, the end-of-life process.

Rather than finding out treatment plans for the old lady, the doctor explained to the family and suggested them starting preparations, both physically and mentally. Signs of dying, such as poor oral intake, consciousness drowsy, maybe the message that the old lady is leaving to the family.

 

Time to say good-bye, though it's always very hard to do so.

Face it, and be well-prepared. We can not stop dying process, but we wish to help the family treasuring the last precious moments with their beloved.


 

すべての良いことにも、終わりがくる。

 

92才のとても健康な女性患者さんがいたのですが、ここ数日、だんだんと口から食べられなくなりました。

彼女は水さえ飲めなくなり、1日のほぼすべてを眠って過ごすようになりました。

 

ご家族はとても心配され、なんとか原因を突き止めて欲しいと医師に相談しました。

しかし、医師は、これは最期を迎えるための過程であり、自然の成り行きなのですと答えたのです。

 

そして医師は治療をすることより、彼女の死を受け入れ、そのための準備を始めるように家族に伝えました。

口から食べられなくなる、眠る時間が長くなるといったことは死の兆しであり、この高齢の女性がもうすぐ家族の元を離れるというメッセージなのです。

 

「さよなら」を告げる時は、いつだってとてもつらいものです。それに直面したとき、ちゃんと準備ができるように。

死への過程を止めることはできませんが、ご家族が愛しい人と最後に過ごす素晴らしい時間を大切にできるように援助できればと願っています。

 

東京大学医学部付属病院

林 家勳


熱心に

今日伺った患者さんで、カニューレを交換した患者さんがおられました。

 

ご家族が介護についてとても熱心な方で、ご家族が自ら痰の吸引をされていました。

そして熱心に「こういう時はどうすればいいか」など真剣に先生に質問されていました。

 

在宅は一般的な入院と異なり、一番患者さんに接する時間が長くなるのは家族であり、患者さんの不安はもちろんご家族さんの不安なども傾聴してすこしでも解決していく必要があるなと感じました。

 

近畿大学医学部付属病院

林 宏樹


災害支援へ

Before sunrise, we crossed 瀬戸内海 and arrived 三原市本郷町 in the early morning.

 

The only hospital with emergency medical service in the town was destroyed by the storm flooding last month. The doctor couple has managed this hospital for more than 30 years but now everything is shut down after the disaster. When they are thinking about restoration, home medical care was taken into account as their new choice.

 

Even though there is no better consultant than Dr. 永井 and medical social worker, Mr. 松重 in this field, it is still not an easy way for them to transfer their service from hospital to home care. The most difficult thing is how they can change the perspective when seeing a patient.

 

Sometimes misfortune is a blessing in disguise.

This disaster might be the best chance for the hospital to change, and we are really looking forward to seeing that it becomes the leader of home care medicine in the region.

I believe that, few years later, all the staff in the hospital will recognize that a patient who is sitting in a wheelchair and come to visit the doctor assisted by the whole family, is certainly indicated for home medical care, that Dr. 永井 has pointed it out immediately when seeing the patient entered the hospital.

 

 

日の出前に瀬戸内海を渡り、早朝に三原市本郷町に到着しました。

この町には、救急医療を行う唯一の病院があったのですが、先月の西日本豪雨で壊滅的な被害を受けました。

医師である院長夫妻は、この病院を30年以上に渡って経営してきましたが、被災後はすべての病院機能を停止せざるを得ませんでした。院長夫妻は病院を再興するにあたり、新しい選択として在宅医療を取り入れようと考えているそうです。

 

永井先生と社会福祉士の松重さんが現地に支援に行ったのですが、病院医療から在宅医療へと移行する道のりは簡単なことではありません。もっとも難しいのは、病院職員の患者さんを診る視点を変えるという意識改革です。

 

今日から再開した外来に受診にきた車椅子の患者さんを見て、永井先生はこういう患者さんは在宅医療の適応ですよと言っていたのですが、数年後には病院のすべての職員の方が、家族に介助されて車椅子で受診する患者には在宅医療を勧めるべきだと考えるようになると信じています。

 

災い転じて福となす、という言葉通り、この災害が病院を変える転機となり、この病院が地域の在宅医療のリーダー的存在となることを心から願っています。

 

東京大学医学部付属病院

林 家勳


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