その先の苦労

研修15日目です。

本日は、朝のカンファレンスでインテークの報告をさせていただきました。

 

あがり症ということもあり拙い報告となってしまいましたが、在宅の患者様では必ず把握しなければいけない『4つの呪文』である「年齢・主病名・ADL・医療処置」を意識することで、必要最低限の情報はお伝えできたのではと思います。

 

午前中は理学療法士の村上先生に同行させていただき、在宅でのリハビリテーションの様子を見学することができました。

 

リハビリの実際については知らないことばかりでしたが、これからは少しはイメージを持ってリハビリのオーダーやスタッフの方々とのお話ができると思います。

 

村上先生とのお話で特に印象的だったのは、リハビリ病院では「できるADL」が目標になるが、在宅では「するADL」が目標となってしまうということ。

 

リハビリ病院で患者様が実現可能である最大限のADLを目指してリハビリを行います。

しかし、たとえそれが実現したとしても、御自宅に戻られてからは医療スタッフが常にいるわけでなく、リハビリでの介入も回数が限られてしまうために、ある意味現実的な、無理なく行えるレベルのADLを目指さざるを得ないのだそうです。

 

リハビリ病院ではトイレでの排泄ができたのに、退院後はポータブルトイレにせざるを得なかったり…。

今まではリハビリ病院に転院される患者様に「リハビリを頑張って、しっかり動けるようになってからお家に帰りましょうね」なんて深く考えずに説明していました。しかしその先にはどんな苦労が待っているのか…。気づかされる経験となりました。

 

帝京大学医学部附属病院

磯 啓一郎


退院後の人生

今日伺った患者さんに気管チューブの交換をご自身でされている方がいました。

とても手馴れていて驚かされるとともに、患者さんにとって生活の一部になっているのだと思いました。

 

病院での研修中、気管チューブをつけたまま退院されて行く患者さんは何人か担当させていただきました。

しかし今までMSWに依頼して、その方が家に帰ってからの維持の方法やどう生活しているかを具体的に考えたことはありませんでした。

 

多くの患者さんにとって入院は一時的なものですが退院後の生活は一生続きます。

その後の生活を考えて治療であったり、説明を行い、一緒に考えて行く姿勢が必要であったのだと気づきました。

 

たんぽぽでの研修は今まで気づけなかった本来なら当たり前のことを気づかされる日々です。

 

関係者カンファにも参加させていただきました。

入居を決めた施設はとても信頼しているようでした。

 

医療でサポートできる範囲にはどうしても限界があります。

医療だけでなく介護や福祉など幅広い知識をみにつけていこうと思いました。

 

慶應義塾大学病院

 光畑 みずほ


ベストな方法を

昨日も訪問した老老介護の患者さんのお宅にいきました。

 

二人そろっての施設利用をすすめましたが、

「うちにはご先祖さまがいる(お仏壇がある)から留守にはできない、ヘルパー利用はよその人に掃除をさせるのは、、」となかなか案が決まりません。

 

まだ二回しか伺えていませんが、お二人がお互いをとても想いあっているのが伝わるので、どうにかお二人が一緒にしんどくない方法をみつけてあげたいなと強く思いました。

 

慶應義塾大学病院

 光畑 みずほ


リラックス

研修14日目です。

本日は午前に診療に同行させていただきました。

 

グループホームでの診療では、施設の看護師さんから本当に多くのことを教えていただけます。

ご家族からお話を伺うことができず、患者様ご自身も認知症があるという状況で、

診療に必要な情報を得るためには施設の看護師さんの協力が欠かせません。

多職腫の連携というのは、自分の属している医療機関の中に限らないということを改めて意識しました。

 

午後はインテークと退院前カンファレンスに参加させていただきました。

インテークは医師が初診を行う前の情報収集です。

初診には何度か同席させていただいていますが、インテークでは初診よりも御家族がリラックスされていたように感じました。

 

(私は別として)医師が同席していないというのもリラックスされていた一因かもしれません。

そのような雰囲気の中で御家族の忌憚のない御意見を伺うことが、今後患者様のケアを行うにあたって非常に大きな意味を持つのだと思います。

 

帝京大学医学部附属病院

磯 啓一郎


円を描くように

研修13日目です。

 

午前は診療に同行させていただきました。

気管切開をされており、本日気切カニューレの交換がありました。

 

実は病院での研修でカニューレ交換をしたことがなく…。

体位や交換のタイミング、カフエアーの圧など、注意すべきポイントを実地で学ぶことができ、とても良い経験となりました。

 

午後は介護支援専門員(ケアマネージャー)の高田さんの同行として、初診に参加させていただきました。

また高田さんに介護保険についての講義をしていただきました。

 

恥ずかしながら介護支援専門員さんについて知ってることといえば、国家試験の勉強で覚えた「ケアプランを策定する人」レベルのお粗末な知識だったので、実際に現場でどのように動かれているのか、一部でも知ることができたのは貴重な体験でした。

 

高田さんがおっしゃるには「患者さんを中心に円を描くように多職種をつなぐのがケアマネの役割」とのこと。

 

本日の初療でも、医療スタッフとヘルパーさんが同席できるよう調整されていました。

ヘルパーさんには療養をサポートする一員だということを感じてもらい、医療者にもヘルパーさんがどう業務に入るのかを知ってもらいたいという想いがあったそうです。

ケアマネージャーさんは、まさに「患者さんへのケアをマネージメントする」役割だと納得できた一日でした。


患者さん目線で

インテークに同行させてもらいました。

 

インテークとは医師が初診を行う前の情報収集であり、患者さんの病気以外の様々な情報を収集・確認していく場です。

患者さん・家族とたんぽぽクリニックの初顔合わせの場でもあり、同行させていただいた矢野さんの丁寧な対応を間近にして、自分も失礼のないようにと思い緊張しました。(いつも緊張してますが)

 

クリニックの紹介、費用の説明など患者さんがどんな説明を受けて在宅医療をスタートさせているのかが分かり、貴重な経験でした。患者さんへの説明を横で聞くのが患者さん目線で考えるのに一番勉強になります。

 

在宅医療では病歴以外に生活歴も重要になりますが、こういった情報は本人・家族からの聞き取りが大事であり、一度会って話すだけでは全てを聞き出すことはできません。

今日は白衣を脱いでの同行でしたが、会話で得られる情報の雰囲気がなんとなく初診とは違うなという感覚がありました。

回数もそうですが、職種が違うことも情報を得るためには大事であることを実感しました。

 

近畿大学医学部附属病院

三宅 義昭

 


診察力・問診力・経験

今日は診察に同行し、診察をさせていただきました。

 

「おかげんいかがですか」に対して「変わりない」との返答で一瞬戸惑ってしまいました。

お変わりがないことはいいことであり、なんで戸惑ったのか最初自分でも分からなくて困惑してしまいました。

 

考えてみると、私が今まで関わってきた患者さんは、救急搬送された方もしくは入院し急性期の治療を受けている方でした。

なので診察では、症状や今後の治療について掘り下げていっていました。

落ち着いている患者さんに自信を持って「大丈夫ですね」と言う診察力・問診力・経験を養って行きたいと思いました。

 

老老介護のお宅がありました。

昨日から呼吸が苦しかったそうなのですが、今日診察があるからと様子をみられていたそうです。

ご高齢の方はつらいときに我慢しやすいので、日ごろからいつでも相談してくださいと声掛けしている理由がわかりました。

 

介護保険についての講義をしていただきました。

介護保険については授業で習っただけで、細かい制度内容や主治医の意見書のポイントなど新しく知ることがたくさんありました。

主治医の意見書の内容によっては患者さんが満足なサービスを受けられないこともあるのでしっかりと勉強して行きたいと思います。

 

また、介護保険は介護が必要であれば必ず申請するものだと思っていたのですが、介護保険ではなく医療保険を上手に利用した方が良い場合もあるということを知りました。

 

慶應義塾大学病院

 光畑 みずほ


救急搬送

本日は1日診療に同行させていただきました。

 

今日伺った患者さんに、自宅内で転倒し、様子をみていたが症状が改善せず、痛みが持続するため往診依頼となった方がいました。

 

もしかかりつけの往診医がいなければ、もっと放置されていたり無理に運ばれて骨折端がずれてしまっていた可能性もあったのかと思うと、電話して診に来てくれる先生がいるというのはとても心強いと思いました。

 

また、搬送先を決める際にも医学的なこともありますが、ご家族の希望をなるべく叶える形で動いていらして、小さなことであっても医療者が自分の希望を聞いてくれると思えることは、突然のことで不安であろうご家族も安心できるのではないかと思いました。

 

慶應義塾大学病院

 光畑 みずほ


目指すべきafter

治療は望まず在宅医療を選んだ患者さんのお宅に訪問しました。

 

本日訪問診療に伺うと開口一番に「みんなが良くしてくれるからな」と穏やかな表情を見せられました。

 

多職種の介入、そしてご家族による介護もあり、現在はたくさんの人に囲まれ、清潔な環境で、限られた時間を穏やかに過ごされている印象でした。

 

在宅医療の介入によるbefore/afterの目指すべきafterを見れた気がしました。

看取りに限らず、生きてる限り人間らしい生活をすることの支えるためには在宅医療・介護は必須だなと感じる一日でした。

 

近畿大学医学部附属病院

三宅 義昭

 

 


ホームとアウェイ

部屋へあがり、診察を開始するなり、患者様が感情をぶつけるように訴えてこられました。

 

本人から治らないのかと聞かれるのは医療者として辛い、苦しい場面です。

同様の場面を病院でも立ち会うことがありますが、今回の訪問診療ではいつもと違う閉塞感のようなものがありました。

 

なんなのだろうと何度も思い返して、

「訪問診療では相手のおうちに僕はお邪魔している(いわばアウェイ)。普段は病院という僕らにとってのホームで働いている。だから患者さんの訴えを聞くときに病院で僕たちは無意識にホームという優位な意識で聞いていたのではないか。」

 

なんとか感じたことを言葉にして、夕方に先生方へ報告すると、

「病院では見えない患者の生活や人生が生々しく感じられる相手の家という環境が、そうさせてるのかもしれない」という言葉をいただきました。

 

アウェイな環境もそうですが、患者さんの生活や人生を感じながらという環境も、在宅医療の特徴であると感じた1日でした。

そして傾聴はとても大事なことを実感しました。

 

近畿大学医学部附属病院

三宅 義昭


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